第55章 ♉わざと、の効果(孤爪研磨)生誕記念 完結
低く囁いて
深くエッチなキスで
姫凪の力を奪い尽くして
「…ん、行こうか?」
サッと姫凪から身体を離す
『…え…なんで?
ドキドキしたまんま…だし
欲しくなっちゃって…る…のに』
なんで?わかってるでしょ?
分かってよ
「じゃあ、早く行って
帰ってこなくちゃね?」
『研磨!?まさか…』
「うん、わざと。
姫凪、おれをずっと
欲しがっててね」
ニコリと意地悪な笑みを向けるおれに
”バカ”と怒りながら
くっつく姫凪に
”ゴメン”と笑って
手を繋いだ
今は寂しい薬指に
揃いのデザインの指輪が
光る日に贈る
最大のサプライズの言葉を
コッソリヒッソリ考えながら。