第38章 ♑🎁White Day 🎁(黒尾鉄朗) 完結
嫉妬で熱くなり過ぎた頭とは裏腹に
「姫凪…アイツらの説明は
身体にキキマス…」
冷たく凍る声
ビクリと揺れる身体に舌なめずりして
携帯放り投げ爪を立てようとした
その刹那。
〈鉄朗…音駒の黒尾?やな。
今、その続きしたら末代まで後悔するで。
とりあえず盛る前に聞けや〉
さっきまでとトーンもボリュームも
変わらねぇのに
〈返事は?〉
確実にオーラ割増な声
「…なんですかァ?」
少し怯みながらも
”信ちゃん”なんて呼ばれる関係の
北クンへの敵意が薄れる訳じゃあない。
食ってかかってやろうとする俺の耳に
微かに聞きなれた声が聞こえる
〈北さん。チョット…貸してください。〉
赤葦?そう言や、赤葦の携帯だった。