第36章 ♤そのままの二人で(松川一静)生誕記念 完結
出来るなら姫凪に
見せたくなかった
ガキっぽくてかっこ悪い俺が
「嫉妬?また暴走しちゃう?」
「だったら?
どんな手使っても
お前には渡さねぇよ」
引き摺り出されて晒される
『一静…』
引いた?
もっと大人でスマートに
対処すると思った?
悪かったな
ガチなモンで。
アユミの側に居る
姫凪を引き寄せようと
手を伸ばした途端
「え?おい…なに?」
熱くなり過ぎた頭に
ストップがかかる
何?その顔。
「な?言ったろ?
お前の気にし過ぎ
関心ないわけねぇじゃん。
俺の事、殺しそうなくらい
毎回ガン飛ばしやがってよ」
真っ赤な顔で俺を見上げる
姫凪の頭をアユミが撫でて
”バーカ”と笑い飛ばす