第33章 🍫Valentine2018🍫(天童覚)完結
「姫凪〜
ハッピーバレンタイン…って
アレ??」
寮を抜け出して
彼女、布施 姫凪の
部屋のドアを開けると
「なんで居ないのーーー!?」
真っ暗で甘い匂いもしない
慌てて携帯を覗くと
[ごめん!飲み会!
遅くなっちゃう!
なるべく早く抜ける!
大丈夫なら部屋で待ってて]
うわぁ…ヤッバイ。
間違えたァァ
チェックしてから抜け出せば良かったヨ
飲み会仕方ない
社会人だしネ
付き合いもあるから
そこに文句言う気もないんだケド
「バレンタインデーに、って言う…」
冷たい部屋に響く声に
ため息を吐いて
ベットにゴロリと身体を沈めた
引退しても何かにつけて
バレー部には顔を出してるから
疲れてるし
ベットからは姫凪の匂いがするし
…うん…眠くなるよネー…
枕を抱き込んで
ウトウトしてると
ガチャガチャと鍵を開ける音