第32章 🍫Valentine2018🍫(赤葦京治)完結
「最悪か…」
2月14日 晴天。
なのに俺が居るのは
体育館でも教室でも
まして彼女の
布施 姫凪の家でもない
「京治大丈夫?
お母さん達外せない用事が…」
「大丈夫
子供じゃないんだから
適当にする
行ってらっしゃい」
「そう?
何かあったら連絡してね?
じゃあ、行ってくるわね」
そう、俺の家の俺の部屋の
「適当もなにも
動けないって…」
ベットの上だった。
はぁ、と吐く溜息まで熱い
そう、風邪を引いて寝込んでいます
インフルエンザでないのが
唯一の救い、ですかね?
なにもしてないのにウトウトと
夢に誘われる身体が憎い
よりによってバレンタインに
熱なんか出なくても…
いや、チョコレートが欲しいわけでなく
見たかった
甘い香りを纏って
俺にチョコを運ぶ貴女を…
姫凪さん
今頃誰かにチョコを
渡してる?