第28章 ♤伝えなきゃ伝わらない(花巻貴大)生誕記念 完結
私と、貴大
私の買い物の荷物を後頭部に乗せて
車を走らせる
「で?花巻の家どこだっけ?
送ってやるから
その前に布施の家に
用意しにいかなきゃな」
ミラーの中こ切れ長の目
私をチラリと見る
先生の言ってる事が
理解出来なくて
ぽかんとしてると
「だから!
どうせ明日お泊りなんだろ!
お前んち経由で
花巻の家まで送ってやるって
言ってんの!
なんだったら
アリバイは俺が何とかします!」
車に声を響かせて
頬をふくらませる先生
え?え?ええー!?
『そ、そんないきなり!
心の準備が!!』
「そんなもんとっくに
出来てるだろ?
花巻ならって信じてるって言ってたのは
ウソ?」
先生が車を脇に止め
私の頬を撫でて目を覗き込む