第4章 ♡良薬甘し(岩泉一)※お見舞いシリーズ※ 完結
振り返って姫凪の
頬を思いっ切り抓る
熱い息に疼く自身に
無視を決め込んでると
『帰っちゃ嫌…
カッコイイ事しないでよ…
我慢してたのに…
側に居て欲しくなったじゃん!』
涙に濡れた熱い眼差し
荒い息遣いは
風邪の熱より
「俺が欲しいのかよ?姫凪」
俺への熱が上がってるって事か?
『ほ、欲しい!?
いや…そんなわけ…な…い』
更に顔に集まる熱で
見る見る赤さも増して
「ブッフォッ!オマエ嘘ヘタかよ!
部屋入れろよ
しっかり看病してやっから、な?」
姫凪の耳に低く囁いて
姫凪を抱き上げ部屋に運んだ