第3章 練習試合
なんか名言が出る予感!
そして私の予感が当たった。
「ネットの"こっち側"に居る全員!もれなく"味方"なんだよ!!下手糞上等!!迷惑かけろ!!足を引っ張れ!!それを補ってやるための!!」
「"チーム"であり"センパイ"だ!!!」
か、かっこいい・・・・・!
さすが龍・・・・・。
決める時は決めてくれる!
『りゅーうっ!かっこいいよっ!さすが龍先輩っ!(ニコッ)』
私は龍に向かってグッと指を立てた
龍は真っ赤になって、周りにからかわれてた。
さっきのサーブで1セットは取られたけど2セット目は大丈夫そうな気がする。
翔陽の顔色も戻ったし!!ここからが反撃だぁぁぁ!
バンッ!と鳴った蛍のレシーブ。
レシーブが乱れたから速攻はない!
と思った瞬間。
翔陽が走り出した。
飛雄の鋭いトス。
でも・・・・・トスは翔陽の手に当たらなかった。
「日向!悪い、今のトス少し高かった」
飛雄・・・・・なんか丸くなったっていうか優しくなった・・・・・?
今度は誰を使うのか。
そう思った瞬間、飛雄は鋭いトスをあげた。
そこには誰もいない
はずだった。
でも、トスをあげた先には翔陽がいた。
あんなに速い速攻初めて見た。
ううん。あんなのは世界にもない・・・・・。
翔陽と飛雄にしかできない速攻だと感じた。
それから烏野の反撃が始まる。
2セット目は25ー22で烏野が取り返した。
『潔子先輩っ私ドリンク作ってきますね!』
私はすぐに作ってカゴを持って歩き出した。
「あれ?君、見たことない子だね!もしかして烏野のマネちゃん?」
あ、この人・・・・・作り笑いだ。絶対作り笑いじゃない方がかっこいいのに・・・・・。勿体ない。
『はい。烏野の2年マネージャーの九条湊音と言います。えーと・・・・・?』
「あ、俺は及川徹・・・・・☆よろしくね〜♪そのドリンク持ってくの?俺が持って行ってあげるっ」
私に断る隙も与えずにカゴを持っていってしまった。及川さん・・・・・よく掴めない人だなあ・・・・・