第21章 ☆Story19☆ 通じ合う2人のココロ
ゆりside
「ラストは東京ドーム、いよいよ締めくくりだね。」
「えぇ、そうねゆり……これが終わったら、いよいよ世界よ……」
千鶴は中国語の本を読みながらゆりに答える。
「まだまだ先だなーって思ったけど、意外とすぐだよね……」
愛美はカレンダーを見ながら小さく呟く。
「でも、私たちなら大丈夫!」
「えぇ、もちろんよ。
だって私たちは……」
「絶対アイドル!日本トップの来夢たちなら大丈夫!」
来海、凪咲、来夢も続くように口にした。
「……うん、そうだよね(微笑)」
_ガチャ「みんな!あと15分後には会場入りだよ!
準備は万全かな?」
「「Oui!もちろん!!」」
「よし、今日もいい感じだね!」
「当然ですよ涼介s…_プルルル……あ、
(憲吾から電話だ……)
電話かかってきたのでちょっと席外しますね!」
「うん!でも5分前にはちゃんと戻ってくるんだよ?」
「はーい笑」
「……(微笑)」
涼介は嬉しそうに楽屋を出て行くゆりを微笑ましそうに見送った。
「……あ、ゆり!
どこ行くの?」
「あ、ゆうゆう!他のバタフライのみんなまで!
わざわざ挨拶に来てくれたの?」
「まぁね笑」
「あ、でもちょっと電話かかってきたところだから先楽屋行ってて?」
「……わかった!」
優紀は少し野間を開けてから答え、再び歩き出すゆりの後ろ姿を見つめた。
「ふふっ……意外と、彼氏さんとかだったりね♪」
彩華は少し面白そうにしながら呟いた。
「……まさか、今のゆりに彼氏を作る余裕なんてないでしょ……」
さっきの笑顔から一変して完全に表情から笑みが消えた優紀。
「あっれぇ?ゆうちゃん嫉妬〜?笑」
からかうように笑う百華、
「やっぱり、ゆりのことが好きなのね……優紀……」
その一方で双子の姉・千尋は横目で優紀を見た。