第19章 ☆Story17☆ 二人きりの夏祭りデート
_アムッ【おいひぃ……♪】
【美味いか?】
【はい!このりんご飴甘くてすごく美味しいですよ!】
_アムッ【……あぁ、そうだな。】
『ゆりと憲吾くん、いい雰囲気♪
なんか昔の私たち見てるみたい笑』
「……固」
『また太輔固まってる笑
……お!ゆりが金魚すくいに直行笑
ゆりは今度取れるかな……』
「さぁな……無理かもな……汗」
『決めつけないのぉ……あ!太輔は夕飯の支度!!早くして!!』
「……。」
(すっかり忘れてたわ……さっさと済ますか……
気になるし……)←
こうして太輔は百合の映す映像を気にしつつカレーを作り始めた。
_チラッ「やっぱりゆりは金魚すくいが苦手だな……」
『めっちゃ気になってるじゃん笑【すいません、俺にもお願いします。】
お!この展開は憲吾くんがゆりのために金魚すくう感じだね!』
「……。」
『さてっ藤ヶ谷太輔殿!
三船憲吾くんは何回めで金魚を取ると予想しますか!?】
「……3回くらいはかかるんじゃないか?」
(さすがに俺より上手いってことはないだろ……)←
『さぁて、太輔の予想は当たる【_ポチャン!ふぁ!?】…お!
憲吾くん1発目でゲット〜♪』
「……固」
(嘘だろおい……)←
『っちょちょ憲吾くんやばい!
3匹連続!!太輔と全然違う!!』←
「……。」
【ありがとうございます……ほら、】
【え……】
【……欲しかったんだろ?】
【っ……ありがとう、ございますっ】
『いやぁめっちゃスマート!!太輔と大違いだよ!』←
「……。」
(返す言葉がない……)←
『(笑笑)
ほーら!!ご飯作る手止まってる!!』
「あぁ……作る……」
太輔は少しショックを受けたのか、夕食を作るのに集中した。
そのあとタイスケたちが出てきたがそちらに目を向ける余裕はなかったようで……
「……。」
(もうどうにでもなってしまえ……)←
『うっわぁ……太輔から暗いオーラが……汗
どんだけショック受けたんだか……金魚すくいで……』
(とはいえ金魚すくい以外にも色々あったか……)
「……。」
太輔は無言のまま暗いオーラを出しながらカレーをかき混ぜてた。