第19章 ☆Story17☆ 二人きりの夏祭りデート
『さぁて、ゆりは今どこにいるのかぁ……おお!!』
百合は目をピカピカと光らせ、映画のスクリーンのように映像を壁に映し出した。
「なんだ?急にテンション高くなって……」
『ゆり!今花火大会の会場にいるみたいだよ!?』
「っは、はぁ!?」
『し・か・も……
あのゆりが気になってるっていう三船憲吾くんだよ!?
他には誰もいないっぽいし……完全なる2人だけのデート♪』
「……。」
(で、デート……)
太輔は百合の言葉に呆然とした。
『なんか三船くんかっこいい服着てるなぁ……ゆりもすごく浴衣にあってるし!
……あれ、そう言えば……』
「どうかしたか?」
『憲吾くんが着てるあの服のブランド……
太輔がこないだゆりからもらった服のブランドと同じじゃん!』
「それがどうかしたか……?」
『ちょっと過去に遡ろう!!』
「おい、過去に遡るってどういう……『ゆりの過去を早送り〜♪』…!?」
(意味わからん……SFの世界に入った気分……)←
すると映像は早戻しをするように動き出した。
そして何日か前の映像に切り替わった。
百合が写す映像には……
『おやおや……これは月野区にある大きなショッピングモール……
そしてそこには3人の男女……ゆりと憲吾くんに吾郎くんだ!
なんかお互い服を選びあおうっていう展開になってるよ笑』
「服を……選び合う……?汗」
【憲吾はどんな服が似合うと思う!?】
【え!///三船、さんですか……?】
【えっと、やっぱり……】
【やっぱり?】
【黒とかモノトーンで大人っぽい服が似合うと思います……(微笑)
でもそれだけだとシンプルすぎるので、小物とかで遊び心入れるのもいいかな……って、
個人的に思いました……】
【ゆりちゃんも、一緒に憲吾の服選んでくれねぇか?】
【ぇ……私、ですか……?】
【っ吾郎、お前いい加減に……!
っ……わりぃ、気にしなくていい……おm.【私でよければ!】…!?】
『若いねぇ〜笑』
「……固」←