第18章 ☆Story16☆ 海デート?
タイスケは海の中をスイスイと泳いでいく。
一方のゆり……
「っ……藤ヶ谷さん、早いな……」
泳げてはいるが、速さでは少し遅め。タイスケに対し少し遅れを取っていた。
「ゆりちゃ〜ん、どう調子は……って!
結構後ろじゃん笑」
「っ……藤ヶ谷さんが速いんです!」
「しょうがねぇな笑」
タイスケはゆりの方へ引き返してきた。
「……。」
ゆりはほっぺを膨らませながら無言でタイスケを見ていた。
「俺が連れて行ったほうが早そ笑
俺の肩に掴まっていいぞ!」
「遠慮しておきます。」
「即答〜笑
いいからここはさ!……っ……兄貴だと思って、甘えていいからさ……!」
「……。」
(お兄ちゃん、か……)
ゆりは少し渋々そうにしながらもタイスケの肩に手を回した。
「あれ?急に素直!
やっぱゆりちゃんってツンデレだよね笑」
「っ違いますから!」
「(笑笑)」
タイスケはゆりを乗せたまま再び泳ぎだす。
「……。」
(自分で泳いでないからめっちゃラク……←
それにしても、やっぱ男の人の背中って大きいなぁ……お兄ちゃんがいたら、こんな感じだったのかな……)
ゆりはもしお兄ちゃんがいたらなと少し妄想するのだった。
特にそれを知らないタイスケは……
「ゆりちゃん、すっかりくつろいじゃってる感じ?楽すぎて笑」
(ってか……めっちゃ胸あたってるし!///
頑張れ〜俺の理性!!)←
「……藤ヶ谷さん、」
「っぁ、なに!?」
「……い、いえ何でもないです……」
ゆりはタイスケに何かを言いかけたが、止めてしまう。
「っちょめっちゃ気になるそれ!!
……あ!もう少しで着くよ!」
「ぁ、ホントだ……」
あっという間に目的の場所にたどり着いた2人、ゆりはタイスケから降り岩場に上がった。
「ふぅ……」
「言っとくけど、俺が半分以上泳いだんだからね笑」
「っ……わかってます!
っそれくらい……ありがとう、ございます……」
「どういたしまして♪」