第17章 ☆Story15☆ 熱い恋の季節のはじまり
「それじゃ、ガヤを抑え込んだことだし話の続きをしようか。
……君達は、あくまで一般人。彼女にとっては数多いファンのうちに過ぎないんだよ?」
「そりゃそうだろうな、俺は……けど、
ここにいる憲吾だけは、違うぜ?」
「あぁ、そのことは彼女の様子を見れば一目瞭然だ。」
「んーーー!?(怒)」
「だが、必要以上に彼女に干渉しないほうがいい。
彼女は、日本アイドルグループトップ「Dolce」のメンバーだ……」
「それがどうした?確かにゆりちゃんは、今いる数多いアイドルの中では圧倒的な人気があると思う……
けどそれは、あくまで芸能人としてでのゆりちゃんだろ?
ゆりちゃんは、ただの高校生である俺たちにも気立てなく接してくれる……」
「それもこれも……隣にいる彼のおかげということか?」
「あぁ……その通りだ。
さっきも言ったが、憲吾はゆりちゃんのピンチを2回も助けてるんだ……俺もそんな親友を尊敬している……」
「……別に、たまたまそこに居合わせただけだ。」
「ふっ、よく言うぜ笑
2回目の時はもうお前から助けに行ったじゃねぇか笑」
「っちが……あれは……」
「まぁあん時藤ヶ谷さんが告白としなきゃあんなことにはならなかったんだろうけどなぁ……」
横目でタイスケを見る吾郎。
「んーー!?(怒)」
「……今後とも、彼女とは繋がりを持つつもりか?」
「それはその時にならないとわからないっしょ。
本当に今日はたまたまなだっただけだし。でも俺はこれからもファンの一人として応援していくつもりっすよ。」
「……君達は、ファンとしては一線を超えている。
ここまでファンと親しいアイドルなんて、今時そうそういねぇよ……」
「だろうな……俺さえもゆりちゃんの言葉には驚かさせられること多いし。」
「んーんーんーー!!(怒)」
「ねぇミツ〜……俺もう抑え込むの疲れたよぉ……ガヤのやつ暴れるし……」
「……なら離してやれ。
藤ヶ谷、言いたいことあるなら手短にしろよ。」
ユウタはタイスケから手を離した。
「っはぁやっと解放された!
んじゃ一つだけお前らに言う!!」
「何っすか?」
「……。」