第17章 ☆Story15☆ 熱い恋の季節のはじまり
「……。」
吾郎の思いがけない言葉にポカンと言葉をなくすタイスケ……
「なぁなぁ!ゆりちゃん達はどこの海行くんだ?」
「えっと……東京湾付近にある新東京リゾートビーチです、けど……」
「ほぉこりゃまた偶然!俺らもそ・こ♪」
「凄い偶然ですね!」
「でしょ!?」
「え、ちょいちょいちょーい……」
(ちょいちょい、完全に俺また……飲まれた……?)←
「「完全に飲まれたな。」」←
タイスケがポカンとする中、憲吾も驚きを隠せないようで口を開けていた。
吾郎side
偶然にも同じ海に行く?
そんなの嘘嘘!
当然ついさっき思いついたこと!
だから憲吾を押さえ込むの大変だったわ〜笑
絶対ゆりちゃん、藤ヶ谷と行くよりも憲吾といったほうが喜ぶし!(完全なる俺の偏見)
それに、この2人が変にいい雰囲気になるのは俺的になぜか許せない……
でも逆に憲吾とゆりちゃんがいい雰囲気になるのは俺的にもいいなーって思ったから笑
どうせ今週土日は休みだしな!
「凄い偶然ですね!」
「でしょ!?」
って言っても俺が話し合わせて仕組んだんだけどな笑
「え、ちょいちょいちょーい……」
藤ヶ谷も完全に飲まれてるし笑
さてと……あとは憲吾の説得だな……
嫌でも首を縦に振らせてやる!←
吾郎のそんな野望があるとはつい知らず、
ゆりはまた憲吾と会えるのかと思うと胸がウキウキしていた。
タイスケside
まさかあいつらも土曜に海行くとか……こんな偶然あるか!?
ゆりちゃんは、俺と行くってなったよりめっちゃ嬉しそうだし……
いや待てよ!
逆にこれを逆手に取って……俺があいつらに見せつけてやればいいんじゃね!?
そしてゆりちゃんも俺のことをもっと意識してくれるっと……
マジで一石二鳥じゃん!←「「単純王め……」」by.ヒロミツ&ユウタ
「ちょっとお手洗い行ってきますね。」
「「いってら〜♪」」
ゆりは吾郎とタイスケ、それぞれの野望があるとはつい知らず、
お手洗いに行くため席を外した。