第17章 ☆Story15☆ 熱い恋の季節のはじまり
タイスケside
ゆりちゃんが三船の服を選んだっていう話を聞いてめっちゃムカついている俺……
「ゆりちゃん、たった30分で憲吾に似合う服選んでくれてよぉ……しかも!
憲吾もめっちゃゆりちゃんに似合う服選んでたし♪」
っは……?
ゆりちゃんだけじゃなく、三船までゆりちゃんの服選んだのかよ……
意味わかんね……
「っ……てか何で、お互い服選び会う必要あんだよ……自分で、決めればいいじゃんかよ……」
自分の服なら、自分で決めればいい話じゃんかよ……
お互い服を選び合うって完全に……
恋人じゃんかよ……
「っおい……吾郎……」
「いいじゃんかよ憲吾!」
「なぁ?ゆりちゃんも!」
「え!?……えっと、はぁ……(苦笑)」
ゆりちゃんも、満更でもなさそう……てか、
三船が好きなら、そりゃそうだよな……でも、だからってここでは諦めたくねぇ……
俺はアイツよりも、三船よりも……
ゆりちゃんのことが……
「……へぇ、ゆりちゃんって男の服選ぶセンスもあるんだ笑
じゃあ今度俺も選んでもらおうかなぁ……ゆりちゃんに♪」
「えぇ……なら俺も選んでもらいたい!」
「玉森、お前はこないだ新しい服買ったばっかだろ……またブランドもの買いやがって……」
「そうそう!お前は服買いすぎ!」
「だって、デザイナーの玉森さんと同じ感じになりたいんだもん!」
「玉森さん、伯父のブランドの服買ってくださってるんですか?」
「うん!あの時はなんかめっちゃ睨まれたけど、あの人のデザインする服って俺超好みだし!」
「ありがとうございます(微笑)
伯父にもそのこと伝えていきますね。」
「ありがと笑
ガヤの服選ぶ時、俺の服も選んでね!」
「えぇ……まだ何も言ってないですから笑」
俺の方が、ずっとゆりちゃんのことが好きなんだよ……。
「……。」
そしてお前は、またそうやってスカす……三船、
「っ……!」
お前には絶対、渡さない……。