第17章 ☆Story15☆ 熱い恋の季節のはじまり
お店を出たゆり、そしてユウはお腹空いたとゆりにリュックの中から訴えた。
『ねぇねぇ……ボクお腹空いたよぉ……』
「えぇ?まだお昼前でしょ……しかもフードコートは1階だし……」
ちなみにゆり達がいるのは4階のファッションエリア、
この階にはあいにく飲食店はなく休憩スペースに自販機があるくらいだった。
「……ジュースとかじゃ、ダメ?
私もちょっと休憩しようかなって思ったんだけど……」
『うーん……じゃあそれでいいよ!
ふるふるゼリー的なのあるかな?』
「さぁね(苦笑)」
とりあえず自販機のある休憩スペースに向かうゆり。
_休憩スペース
「お、誰もいなくてラッキー……しかも死角だし……ユウ、一応ゼリータイプのあったけどどうする?」
ゆりはユウが見えやすいよう自販機にリュックを近づけた。
『じゃあこのブドウ味がいい!』
「オッケー……私は、レモンサワーにしよっ」
2人分のお金を入れ、ボタンを押すゆり。
ユウのゼリーは振ってあげふたまで開けてユウに渡す。
「リュックの中でこぼさないでよね?」
『はーい♪』
ゼリーを受け取ったユウは再びリュックの中に潜り込み、ゼリーを飲み始めた。
リュックを下ろしたゆりもイスに座りレモンサワーを飲み始める。
そして飲み始めた矢先、聞き覚えのある声がゆりの耳に聞こえてきた。
「憲吾の服見る前にちょっと休憩しようぜー!」
「あぁ、そうだな……てか、俺の服も買う前提かよ……」
「おうよ!」
なんと休憩スペースには憲吾と吾郎がやってきた。
当然ゆりは驚いた様子で二人を見る。
「っ!?」
「ん?なんだガキンチョ……んん!?」
吾郎は驚いた様子でゆりを見た。
「っあ、えっと……」
(いいの、かな……誰もいないし……)
「っお、お前……まさか……」
「っ……お久しぶり、です……三船さん……それに内山さんも……」
ゆりはほんのり頰染めながら帽子を取った。