第17章 ☆Story15☆ 熱い恋の季節のはじまり
それからしばらく日数は進み、世間の学校では夏休みに入っていた。
ゆり達の通う美園鈴学園でも夏休みになっていたが、
平日休日問わず仕事があるアイドルとその卵達は自分の仕事に励んでいた。
もちろんゆりもそのひとりでMissYouのアレンジにドラマ撮影、
ワールドツアーに向けても着々と準備を進めていた。
_ゆりの部屋にて…
「はぁ……夏休み中だから仕事ない日は暇だなぁ……」
(夏休みとはいえ、パパのところにも帰れないし……)
『こういう時三船くんとデートできたらいいのにね笑』
「っユウ!」
『(笑笑)
そしてこういう時は大抵藤ヶ谷くんからLINEがくるんだよn.ピコーン!…ほら、噂をすれば笑』
ユウはLINEの通知を見ながらスマホをゆりに渡した。
「なんだろ……」
ユウからスマホを受けったゆりはLINEを開く。
【ヤッホー( ^ω^ )♪
夏休みは充実してる〜?】
「充実、ねぇ……何事もなく平和だから、充実してるのかなぁ……」
【まぁ充実してますよ
仕事ない日はやることなくて暇ですけど】
【そうなんだ笑
あ、ゆりちゃんって1日中休みの日ってある?】
『こりゃあもうデートのお誘いだね!
やっぱ夏だから海か夏祭りだよね〜♪』
(藤ヶ谷くんにとっても、夏はかなり大勝負な季節だろうし笑)
「……断ろうかな……」
『えぇ!?』
「なんでユウがショック受けんのよ……
私が好きなのは、三船さんで……」
『いいじゃんいいじゃん!誘ってくれたんなら行けばいいじゃん!
そう遊べる日なんてないんだからさ……』
「……。」
【今週の土日は丸2日休みですけど】
【お!じゃあ土曜日海行かない?
ちょうど海水浴日和みたいなんだよね!】
「……。」
『ほら!案の定のお誘い笑』
「海かぁ……雑誌の撮影ではちょくちょく行ってるけど、
遊びでは小さい時以来行ってないなぁ……でも、泳ぎは正直苦手なんだよな……」
『ゆりちゃんにも苦手分野あるんだね笑』
「っうるさい!///」
『(笑笑)』