第15章 ☆Story13☆ コンサート当選
『なら、ゆりちゃんの思うままにやりなよ!』
「私が、思うまま……」
『うん!それで曲がより良くなるなら、桂木さんも納得すると思うよ。』
「……わかった。私が思うままにやってみる。
コンサートは8月15日……もう1ヶ月もない……」
『なら余計気合が入るね』
「うん、そうだね……」
それから2時間くらい作業を進めたゆり。
「……よし、歌詞はこんな感じでいいかな……ちょっと語尾を変えたくらいだけど。
これに合わせて、メロディーもちょっと変えないと……」
いつもそばにいてくれた笑顔が
忘れられないから
ふと気付けばふたりのあの場所へ
会えるはずもないのに
「サヨナラ」 ふるえていた あの日の声
心に刺さったままで
どこへも行けない 道しるべさえ見えない
あなたに、あなたに伝えたい言葉があるの
最後までずっと言えずにいた
もう一度、もう一度 その手に触れられるのなら
抱きしめてもう二度と I'll miss you
離したりしない
あなたの香りも声も優しさも
この部屋に残る全てが愛しくて
忘れ物を今でも探している
I'll miss you もっと I'll miss you
失くしたのに もういないのに
あなたに、あなたに伝えたい言葉があるの
最後までずっと言えずにいた
誰より、誰より あなたのそばにいたい
今でも、誰よりも強く
愛しているの
「……ねぇ、ユウ?」
『ん?』
「私、もっともっと頑張るよ……」
『……うん!(微笑)』
「……(微笑)_ピロリーン
あ、今度は涼介さんからDolceのグルチャに来た……もしかして、
こないだ言ってた新しい番組決まったのかな……」
『新しい番組って?』
「うん、ドラマの撮影終わった後に財前時海斗さんっていう人と会って
その人が考えた企画番組なの。私たちがメインのね♪
他にも、シンフォニーとジャニーズの若手グループもランダム形式で出演するの。」
『なんか凄い豪華!』
「ママが昔出ていた、モデルーキーをパワーアップさせたような内容なんだって。」
『へぇ……』
早速グルチャを開くゆり。