第15章 ☆Story13☆ コンサート当選
チケットが入った封筒渡され呆然とした状態で戻ってくる吾郎……
「おい……俺やっちまった……当てちまったよ……」
「あぁ、おめでと。」
「とりあえず、憲吾もやってみろよ……俺でも当たったならお前でも当たるぜきっと……!」
「2連続で当たるわけねぇだろ……ま、お前は当日楽しんでこいよ。」
憲吾はどうせ当たらないだろうという気持ちで抽選券を係員に渡した。
「それじゃお願いしまーす!」
_ガラガラ「……。」
(どうせ白だろ……)
憲吾はガラガラを回す。そして2、3回回すと球が出てきた。
_コロコロ〜
球の色は……
「お前の色は……って!!」
「ぇ……」
すぐ近くで見ていた吾郎、五郎は目を大きく開き憲吾と球を交互に見る。
「っき、金……!?」
まさかの出てきた色は金。係員もすっかり驚いている。そして……
_カランカラン!「まさかの2連続で特賞!特賞です!!」
「……。」
(マジかよ……)
「っお前マジすげぇじゃん!!お前まで最前列の席で見れんのか!!」
「……そう、みたいだな……」
(こんな事なんてあんのかよ……汗)
「おめでとうございます!特賞のコンサート最前席チケットです!」
係員から吾郎同様封筒をもらう憲吾。憲吾はすっかり言葉をなくしていた。
そしてまたもや拍手に包まれた。
「なんたるミラクル高校生達!!」_パチパチ!
「羨ましすぎるぅぅ!!」_パチパチ!
「あはは……どうもどうも(照笑)」
満更でもない吾郎と……
「……。」
(はずっ……てか、またこんなところを班田とか城国の連中に見られたら……)
恥ずかしい気持ちと同時に不安がよぎる憲吾。
「……吾郎、そろそろ行くぞ。」
(特に見当たらないが、このことをSNSとかであげられたらまずい……できるだけこの店から離れた方がいい……)
「お、おう……」
(もう少しヒーロー気分味わいたかった……)
2人はクロムを後に、それぞれ自宅に戻った。
「……特に、班田とかはいなかったな……さて、俺はバイトに行くか……」
憲吾は買い出しで買ってきたものを冷蔵庫などに入れ、アルバイト先に向かった。