第12章 ☆Story10☆ 縮まっていく距離
あれから1時間ほど、社長の話とグループ内での意見口論などが行われた。
最終的には10月ごろには隣国の中国、韓国でコンサートを開くらしい……
「今7月だから……3ヶ月か……
あっという間ですよ。藤ヶ谷先生(苦笑)」
「そうですね……でも、俺たちは応援するしかありませんから……」
「ですねぇ……はぁ、どんどん遠くなってくよぉ……
結月と凌駕も、来海がアイドルになった時と同じくらいの年齢になったし……」
「もしどうするんです?シンフォニーだのジャニーズに入りたいって言ったら。」
「っダメダメ!特に結月はダメだ!」
「まぁ、ザ・アイドルって感じではないですからね……」
(そういや結月ちゃん、墓参りの時異様にキスマイの北山くんに懐いてたよな……
まさか、ファンとか……)
「今シンフォニーに入れたら確実にジャニーズと共演させられますよ!
あぁ無理無理!キスマイなんちゃらに会わせたくねーし!」
「……(汗)」
(結局そこかよ……まぁ、俺も人のこと言えねぇけど……)
「かと言って凌駕もジャニーズに入れんのはなぁ……」
「……。」
(もう放っておこ……)←
「それじゃ、10月に中国と韓国でコンサートを開く方向でいいかな。」
「「はいっ!」」
「よし、決まったからには必ず成功させる。レッスンも、今まで以上にハードになるぞ。」
「ハードなレッスンはもう慣れっ子ですよ社長!
期待に応えてみせます!」
「うちの来海はホント元気だけが取り柄だなぁ……(汗)」
「グループには、欠かせない存在だとは思いますよ?
来海ちゃんみたいな子は。」
「まぁ……ですね!ここは親として誇りを持ちますわ(笑)
逆に、ゆりちゃんはグループ全体を引っ張ってますよね。
ドルチェのファンは、大抵ゆりちゃんから入るって人が多いみたいっすよ。
いわゆるグループの顔!さすが、2人の娘ちゃんですよ、ゆりちゃんは(笑)」
「あいつの、子供だからな……(汗)
納得といえば納得するけど……」
「パパ心としては心配?(笑)」
「……正直に、言えば……最近、テレビとかを見てると凄く忙しそうなので……」
(当時の百合以上に、仕事掛け持ちしてるからな……)