第12章 ☆Story10☆ 縮まっていく距離
「やっぱグループを支えるゆりと千鶴が言うと説得力あるわー……」
「来海、お前は最年長なんだからもっと最年長らしいことしろよ(苦笑)
すっかりあの2人に任せきりじゃん。」
「パパに言われても説得ないー……」←
「∑(゚Д゚)ガーンッ!」
「あなた(苦笑)」
「……(苦笑)」
(相変わらずだなぁ、北山家は……)
ゆりも苦笑いを浮かべていた。
太輔side
美澤社長に、ドルチェのワールドツアー開催について集まりがあると連絡が来た。
_事務所に来る前…
「まさか、ワールドツアーまでに発展するとは……」
(この時点で、もう母親を超えているような気がするけど……汗)
『ゆりたち凄い出世するねー(笑)
本当に私たちの子供なんかね、ゆりは……』←
「正真正銘、お前が生んだんだろ(苦笑)」
『ハハハハハ(笑)
にしても、ゆりはちゃんと体調管理してるんでしょうね?』
「お前よりは、徹底してんだろ。」←
『ひっどいー!』
「でも、最近ドラマを中心に引っ張りだこだからな……桂木君からはアレンジの仕事、
それに加えワールドツアー……14の子供にしちゃ、働きすぎだよ……」
『私らがゆりくらいの時はもう学校enjoyしてたからねぇ……
よくゆりはこなしていると思うよ。』
「そうだな……さて、そろそろ行くか。
お前は留守番してろよ。」
『はーい……美味しい料理作って待ってるねー♡』
「……心配でならねぇんだけど……」←
『よくご飯作っててあげてたでしょうが!!』
「それは人間の時だろ。今は……ぬいぐるみだし……」
『ちゃーんとやるし!
まぁ行ってらっしゃーい♪』
「……。」
太輔は不安の残したまま事務所に向かった。
_現在
「……。」_チラッ
資料を見ていた太輔はゆりに目を向けた。
「……。」
(しっかりグループまとめてんだな……
ホント、お前はよく頑張っているよ……色々、遊びたい時期のはずでもあるのに……)
けど、そんな芸能界に入れたのは俺の責任でもある。
今更俺がどうこう言う資格はない……。