第11章 ☆Story９☆　試合観戦

「連絡先、教えてくれませんか？」



「っ……！？」



私は、この人が好き……だから、少しでも距離を縮めたい……そのためには、



何か連絡する手段がないといけないから……



「っおいおい憲吾……ゆりぴー直々だぜ！？
っちょマジずりぃわー！！」



「……次は、いつ会えるかわからないし……私は、
また三船さんと会いたいん、です……色々、お話ししたいんです……私と、

お友達になってくれませんか？」



「っ……」



せめて、まずは友達から……少しでもいいから、三船さんと仲良くなりたい……。



「っおいおい憲吾！どうすんだよ！」



「っどう、するって……」



「LINEとか教えてやれよ！ゆりちゃん直々なんだからよ！」



「っ……そんな、芸能人が簡単に一般人と連絡先交換って……」



「っ私だって……！
一般の人たちと簡単に連絡交換なんてしません……事務所にも、そう言われてます。
極力、一般の人と連絡先は交換しないようにって……でも、私は……」



「っ……」



「三船さんと、仲良くなりたいんです……文章のやり取りだけでも、お話ししたいんです……。」



「っ……」



「けーんごっ！ここまで頼みこまれちゃ、断れねーぞ？
やっぱこれは何かの縁だし、教えてやれよ！」



「……。」



「……やっぱり、迷惑でしょうか……私みたいに、トラブルを起こすような人間は……」



「っ……！」



「っ迷惑って！そんな迷惑なわけ！！……ねぇ、じゃん。
憲吾は、見ての通り無口で……照れ屋なんだよ……気持ちに素直になるのに、
ちーっと時間がかかる奴なんだ。いわゆるツンデレ！

ゆりちゃんと同じツンデレキャラなんだよ（笑）」←



「っ私はツンデレじゃありません……！」



「俺はツンデレじゃねぇし……」



「まぁまぁいいじゃねーの（笑）
ほら、お前のスマホ！ちゃちゃっと交換しろよ。
ゆりちゃんこの後用事があるんだし！」



「……。」




「……わかったよ。けど……」



「ぁ、はい……」



「……俺は面白いことは言えねぇぞ。」←



「え！？」



「プッ！別にゆりちゃんはそんなこと求めてねーよ（笑）」



「っうるさい……」



（びっくりした……汗）