第11章 ☆Story9☆ 試合観戦
「あぁ……(微笑)」
「チッ……やっぱり気に入らないなその態度……ホント……
第2ラウンドのところでKO負けにしときゃよかったよ……
そうすればそのツラを見なくて済むからね……」
「……かかってこい。俺は、こう見えて諦めが悪りぃんだよ。
簡単に引き下がってたまるかよ……」
「っち……オラァァァァっ!!!」
「っ……」
「そのツラ……潰してやるよ!!」_ガツンッ!
「っ……!」
「っ!?」
憲吾は聡の右拳を左腕で受け止めた。
「っ……そのパターンは、見えてんだよ……!」_ガッ!
「っぐ……!」
憲吾は右拳で聡の胸板をめがける。
見事にヒットした聡は後ろによろめいた。
「だから言ったろ……諦めが悪いってな……」
「っ……なめやがって……クソォォォォォ!!」_ゴゴゴゴゴゴ‥!
再び聡の覇気は燃え上がり今まで以上に大きなものへ進化した。
「何なんだよ……何なんだよそのツラ!!
ほんっと見ててムカつく!!今すぐ片付けてやらぁ!!」
そして理性を飛ばしたかのように目を充血させる聡。
「っ!?」
その様子に憲吾はすっかり驚いてしまった。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」_ドスッ!
「っ!」
_ドガッ!ドスッ!ドゴッ!ドゴッ!!
重い拳を何度も憲吾に向けて入れる聡。
何度もパンチを食らった憲吾は……
「ぐぁっ……!」
_ドォォンっ!!
床に倒れこんだ。
「っ三船さん!!!!!」
「っ……かはっ……!」
(っ……く、そ……)
「っ憲g「三船!!立てっ!!立つんだ!!」
「っ……」
(神部、先生……)
憲吾は立ち上がろうとするが何度も聡のパンチを食らった憲吾……
体が思うように動かなかった。
「ふふ……これで終わりだね……あと数発殴ったら、KO勝ちかな(嘲笑)」
「っ……」
(クソ……このまま、このまま倒れるわけには……)
「三船さんっ!!!!」
「っ!」
(まただ……また、彼女の声が……)
「三船さん……」