第6章 意気地無しのくせに。【森山由孝】
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寝息が聞こえてくる。
いつの間にか朝になっていて、朝陽が差し込んできていた。
起こさないように階下に下りると、リビングのテーブルの上に紙切れが置いてあった。
《昨日楽しかった?(笑)
今日も遅くなるから、先にご飯食べててね(*´艸`)》
・・・・・・おっふ。
てことは昨日バレてたのか・・・。森山を叱っておこう。
ゆっくり伸びをする。その瞬間少し腰が痛んだけど、何故だか辛くはなかった。
『・・・森山がいて、よかった』
寝ているとはいえ、目の前でなんて言えないから。
だから、私の中に仕舞っておく。
いつか、面と向かって言えるようになるまでね。
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「・・・ん・・・あー・・・・・・維」
『・・・おはよう森山くん』
「・・・あー・・・おはよう」
何も知らずにのこのこと起きてきた森山。
眠気も一緒に連れてきていて、こっちまで眠くなってきた。
『・・・じゃあ、覚悟はいい?』
「え?」
『・・・もう金輪際2ラウンドはすんなアタックゥゥゥゥゥ!!!!』
「ごふっ」
【終】