第4章 再開
俺の助けが要らない?
智くんは俺が嫌になったって言ってたけど。
「ねぇ…俺さぁ、智くんの世話するの嫌がってた?」
「ぜ~ん全そんな事ないよ?
逆に楽しそうにしてたけど?なんで?」
「さっき智くんと話したときそんな事言ってたから…
『俺に嫌気が差したから忘れたんだよ』って」
「え~!それはないでしょ。だって、大ちゃん静かになってから翔ちゃん寂しそうだったもん」
「寂しそう?」
「うん。なんか話し掛けたそうなんだけど、大ちゃんが誰の事も受け付けないって感じだったから」
相葉くんが少し悲しそうな顔をした。
「誰の事も?」
「そうなんだよ…俺や松潤やニノが話し掛けても、無視するとかじゃなくて、すぐに会話が終わっちゃうんだ。でもね?顔は笑顔なの…
だから悟りを開いた僧侶みたい、って」
「前は?どんな感じの人だった?」
う~ん、と相葉くんは首を傾げて考えると。
「今と変わらないかな?
翔ちゃんが記憶なくしてからは元に戻った感じ。
会話もするようになったし…
さすがに翔ちゃんに甘えるようなことはしてないけど」
「え?俺に甘えてたの?」
「あぁ、勘違いしないでよ?
子供みたいに甘えてたとかじゃないから…
ふたりってさ、お互いの事よく分かり合ってて
すっごくべたべたしてたとかじゃないんだけど
大ちゃんの隣は翔ちゃんの場所って感じだった。
だからさ、大ちゃんも甘えてたけど翔ちゃんも大ちゃんにだけは甘えてるように見えたんだよね」