第5章 弱音
キーンコーンカーンコーン
二宮「っしゃ!終わった!」
梨花「早く行けー」
二宮「わかってるわ」
ガラガラ
珍しく1番に教室を出た
ゆうが心配すぎて
休み時間にLINEはしてみたが
返信は0
大丈夫なのか
ピーンポーン
誰も出ない
もう一度押してみる
すると
「バタバタバタバタ!!!ドン!!」
ものすごい音がした
さすがに焦った俺は
玄関のドアを開けた
するとそこには
階段から落ちたらしいゆうが
入ってきた俺を見て
「落ちちゃった、へへへへ」
と、痛みをこらえるような笑い方で
俺に言った
「ゆう!?大丈夫か?!」
「大丈夫だよ〜」
「まって、立てるか?」
「ん〜ハイハイしてく」
「いや、だめだ、ゆうじっとしてて」
そう言って俺はゆうをお姫様抱っこ
「二宮くん!降ろして!」
そう言われたが降ろす気0
そしてゆうの部屋のベッドへ寝かせた
二宮「おばさんは?」
ゆう「今、仕事行っちゃっていないの」
二宮「玄関鍵締めとかなかったのか」
ゆう「え!?忘れたのかな?」
二宮「そうか、1回熱測れ」
ゆう「わかった〜!!」
なんだかゆうはふわふわしていた
目もトロンとして
顔も赤くて
大丈夫かって本当に言いたくなる
ピピピピ
二宮「何度?」
ゆう「…ん!?えーと、36!」
二宮「うそだな、見せろ」
ゆう「え」
二宮「優香さん?熱上がってるのによく嘘つけましたね?」
ゆう「え」
二宮「昼間何やってたのかな?」
ゆう「筋トレしてた!」
二宮「バカか」
ゆう「え」
二宮「ちゃんと寝ないとダメ」
ゆう「寝れなかったの〜」
二宮「ゆう、まじでだめ」
ゆう「え〜」
二宮「返事は?」
ゆう「…はーい」
いや、ゆう風邪ひいてるんだけど
さすがにさ
ベッドに寝てたらさ
理性崩壊なのね
しかもゆうの部屋着
モコモコでめっちゃかわいいし
二宮「ゆう?」
ゆう「ん〜?」
ベッドで横になるゆうが返事をした
二宮「こっち向いてみ?」
そう言った瞬間
俺は
ゆうにキスをしてしまった