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【イナイレ】 約束を忘れたのですか…? 【佐久間次郎】

第3章 期待


「戻ってきた…!」

小さいころに引っ越して久しぶりに戻ってこれた懐かしの場所
今日からまたここに住めるなんて夢のようで

「ふふっ…次郎元気かなぁ…?」

思い出すのは幼馴染であり、好きな人のこと
離れてから今まで忘れたことはなかった

「愛海ー!次郎くんのところに挨拶行って来たらー?」

「!、うん!」

鏡の前に立って髪型と服装をチェックする

――覚えててくれてるよね?

「あ、そこにあるお菓子持って行ってね!」

「はーい!」

お菓子の入った紙袋を片手に家を飛び出した

すぐそこに見える彼の家
帰ってくることを内緒にしていたから会うのがとても楽しみ

――驚くかな?喜んでくれるかな?

そんな期待を胸にこめた

…けれど、その期待は簡単に打ち砕かれた

「……え…?」

彼の家に腕を組んで入っていく2つの影
その1つは女の子 そしてもう1つは……わからないはずがない
ずっと会いたかった人 背も大きくなってしまったけれど
あの綺麗な髪の色と少し色の黒い肌…そして綺麗な瞳

「…じ、ろう…?」
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