The Anjel ー殺人鬼と悪魔に魅入られた人ー
第18章 Cooperation -協力-
そして、片腕を高く掲げて、
何処か誇らしげに言う。
「__私は幼少の頃より、
神を信仰する人々を、この目で見ていたのだ。
それは美しくもあり、
……盲目的で醜くもあった。
……特に人々は、神を"認めたくないものを糾弾する"為の道具に使い__
そして……自分勝手に神の像を振り回す。
私には、つねづね疑問だった……。
"その人々を見て、神は真にどのように思うのだろうか"……とな。」
「……。
……はぁあぁ?」
途中で我慢できなくなったのか、
ザックが声を上げる。
それに対して、神父が呆れたような声を上げた。
「少しは悠のように、おとなしく話を聞いてはどうだ?ザック。
お前は素直だが……そういう思慮に欠けている。」
「うっせぇ!!
意味わかるように説明しろって言ってんのに、
ぜんぜんわかんねぇからだろ!!」
その神父の言葉に対しても、
ザックは声を荒らげたまま返答した。