第5章 団欒中につき襲撃禁止
ほどなくしてお菓子と飲み物がのった台を押してトドが戻ってきた、いちとジュウシーもいる。
「タキちゃん、お待たせ♪」
「ヤッホー!!元気っすかー?」
「やぁ…どこか痛いところとかない?」
『トド、おかえり…いちとジュウシーもさっきぶり…私は大丈夫だよ』
ベッドから飛び降りる…ポテッ!飛び降りるというよりは落ちた、本当バランス悪いわ…この姿。
「うわぁ!?タキちゃん大丈夫?」
『だ、大丈夫…』
トドが慌てて私を抱き上げる。
タラリ…鼻ぶつけたから鼻血が垂れた…。
「ちょっ!!一松兄さん!!タキちゃん鼻血出してるぅ!!」
「トド松…ティッシュとって、鼻をぶつけたんだね…ちょっと鼻の頭が赤くなってる、他は大丈夫みたい」
『鼻血くらいおおげさ』
「あっれ?おおげさじゃ済まない人いなかった?」
「ア…アハハ~、さすがにそれはないって~怖い事言わないでよね!十四松兄さんったらもう」
「…………」
『トド?クッキーあるなら食べたい』
トドは抱いていた私をL字形に並んでるソファにおろすと、台の上に置いてあるお皿を私の前におく。
「はいどうぞ、クッキーならたくさんあるからね♪こっちはチョコレートだよ」
あっ…この手じゃクッキー掴めないや…。
ボフンッ!!あ~やっぱりこっちのが楽ちん。
「えっ!?そっちに戻っちゃうの?」
『小さいとクッキー掴めないから』
「じゃあ服着る?」
『このままでいいよ?私は楽だし、それにもう見慣れたでしょ?』
「アハハー!!目の保養にはなるっすね!!」
「ケモ耳と尻尾が付いてる裸の女の子囲んで野郎三人でお茶会とか凄い絵面…」
「はぁ…もう一松兄さんてば、そうゆう言いかたやめてくれない?タキちゃんも、もっと羞恥心もって!?」
『外歩く時はちゃんと服着るから大丈夫、小さい姿だと色々不便なのよね…二足歩行は出来るけどバランス悪いし、そういえばチョロもこの姿だと服着ろって必ず言うわね、本当人間ってめんどくさいね』
「見た目が人間と代わりないんだから、それはしょうがないよ…ねぇ?それよりも尻尾モフらせてくれない?」
いちがポケットからブラシを取り出した。
『ブラッシングしてくれるの?いいよ♪』
隣に座るいちの膝に尻尾をのせる。
「出来れば小さくなってくれない?」