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ドS彼氏の愛しかた

第2章 ドS彼氏、本性現れる


*美琴side*

__キーンコーンカーンコーン__



四時間目の終わりを報せるチャイムが教室で響く。

そのチャイムが鳴り終わると同時に教室では活気のある声が溢れる。


お昼ご飯である手作り弁当を持っていつも通りに、クラスの違う友達のところへ行こうとしたその時だった。



「美琴! お昼、一緒に食わねえ?」


私の後ろから声をかけた人のほうに振り返るとそこには


「愁夜くん!」


私の大好きな彼__朝霧 愁夜くんの姿があった。


彼とは最近付き合い始めたのだ。


そう、あの日から___



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~一週間前~


私は今学校の裏庭にいる。

何の用かは分からないけど、愁夜くんに呼び出されたのだ。


愁夜くんは私が高校一年の頃からずっと大好きな人。

そんな人に呼び出されるなんて、ドキドキする。



……カサッ


『悪ぃ、待たせちまって』


葉を踏む音と同時にその声は聞こえた。


彼を見るだけで胸がドキドキする。


『あ、大丈夫だよ。
用って何?』


すると彼は何かを決心したように、真剣な顔付きになって私の目を真っ直ぐ見据え、こう言ったのだった。




『美琴。
お前が好きだ。俺と付き合ってくれ』



なんてシンプルな告白なんだろう。

彼らしいな、なんて思う前に嬉しさと驚きが入り交じったような、そんな気持ちが込み上げてきた。


『!? そ、それって本当?』

『…はぁ、これが冗談に聞こえる?
本気だよ。俺はお前が好きだ』


その言葉に私の胸は高鳴っていく。


もちろん、選ぶ選択肢は一つだけだ。



『私も、しゅ、愁夜くんのことが、好き……です。
えっと、これからよろしく……
ってうわっ!?』


私が全て伝え終わる前に彼が私に抱きついてきた。


『愁夜くん!!?』

『……大好きだ
何かあったら、絶対に守ってやるからな』

『………っ!』

彼は私の体を優しく包み込み、耳元でそう優しく囁いた。


そんな言葉を大好きな人に言ってもらえるなんて、幸せすぎる。


私はただ頷くことしか出来なかった。







春風が私達二人の髪を揺らす。



この恋が動き始めたのはこの瞬間



高校2年生の春だった。


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