第4章 ドS彼氏、教える
「どうしたの?愁夜く──んんっ!?」
私がそう問いかけると、愁夜くんはいきなり自分の親指を私の口の中に入れてきた。
「はぁ……。あのさ俺はね、お前の怯えてる顔とか頑張って抵抗してるとこが見てぇんだよ。
…まぁ別に?従順なのもいいと思うけど?
今はさ、縛られちゃってんだから、もっと抵抗してみせろよ…。
俺を楽しませてみせろよ………な?」
「……んぁっ!」
彼は妖艶な笑みを浮かべながらそう囁く。
同時に口内の指も動かす。
指が奥まで入って苦しい……。
「んんっ……。ん~~!!」
涙がにじみ出てきて、視界がぼやけてきた。
さすがにもう苦しさが限界になっちゃって、抵抗の眼差しで彼を見ると、
「ふーん……。ちゃんと抵抗出来んじゃん……。
てか、その涙目で上目遣いとか……はぁ…。
可愛すぎ……。それ、自覚あんの?
俺は自制してるからいいけど…。他の男の前でそんな顔すんじゃねぇぞ?
じゃねぇと……」
すると彼は指を口から抜き、私の手首を縛っているネクタイをほどいた。
解放され安心し気が緩んだ、その時だった。
「……え?」
壁に押し付けられていた私の身体がぐいっとおもいっきり引っ張られ、そのまま私は床に倒れこんだ。