第2章 *:.。..。.:+・゚・✽:.。..。.:+・゚・✽
【切望と断絶】
決して振り返ってはならないと
自分自身に言い聞かせてた
潤を此処で手放さなければ
俺はまた、甘えてしまうから
やり直したいからって、
もうこれ以上、
回りを巻き込む訳にはいかない
「翔は……
俺を捨てんの…?」
震える声が
心を揺さぶる
いつも強気なアイツの、弱々しい顔が浮かぶ
"捨てる?"
……そんな訳ないだろ
もしも、あの時
俺なんかと出会ってなかったらさ……
お前は普通の家庭に引き取られて、幸せに過ごしてたかも知れない
もう今更、
あの時には戻れないから
せめて…、少しだけでも早く
潤、
解放してやるよ
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