第7章 関さんと初夜※裏注意
ただただ君が欲しくて、俺は夢中になって口づけを交わす。時折聞こえる君の吐息がさらに俺を掻き立てる。
自分を抑えていたことでそれが逆に彼女を不安にさせてしまった。不器用な俺にはそんな事しか出来ないと。でも彼女は言った。不器用同士これからワガママを言えばいい、と。
その言葉が嬉しかった。彼女はやっぱりいつものように笑って言った。そんな彼女に我慢出来なくて…口づけが止まらなくて…
関「そんな目で…見ないでくれ」
上気した頬、少し下がった眉、潤んだ瞳…彼女の何もかもが俺の理性を奪っていく。
彼女を愛でたくて、愛したくて、俺の欲は増していく一方だった。そして彼女もまた、自分と同じように体が火照っていた。
怜「関さんに求めてもらえるのが嬉しくて…」
涙を零しながら彼女は笑った。どんな時よりもその笑顔は輝いて艶めいていた。
指で愛撫していても、俺の熱を埋め込んでも、彼女は泣いていた。それが悲しさではなく嬉しさから溢れる涙だって知っているからこそ、俺は自分の不器用さに苛立った。
でも俺を受け入れて、素直に感じている彼女を見ていたら、そんな苛立ちも薄れていき、一つの感情が俺を支配する。
関「愛してる…」
俺は君が愛おしくて堪らない。最初は元気のある真っ直ぐで頼りになる部下、それだけだった。なのに何時からかそんな彼女が放っておけなくて、目が離せなくて、知らない間に彼女は俺の中に入ってきて。
過去に囚われていた俺を彼女は救ってくれた。火の中に飛び込もうとした時も、彼女は俺を信じて待っていてくれた。
ありがとう、俺は伝えきれない程彼女に感謝している。そして…伝えきれない程―――
関「愛してる…」
俺は何度も何度も愛を囁いた。俺が抑えていたこの思いが君に伝わるように…