第4章 由井さんと初夜※裏注意
頭が真っ白になった私は薄れゆく意識の中、孝太郎さんが最中に言った言葉を思い出した。
"怜、愛してる"
普段は好きとか愛してるとか言わない孝太郎さん。言わなくても態度でその愛を伝えてくれる。
でも私は少し寂しかったりもした。本当に愛されているのか不安にもなった。でも、甘く囁いたあの言葉は、熱く耳に残っている。
素早く後処理をして横になった孝太郎さんに、
怜「孝太郎さん…大好きです」
と、精一杯の気持ちを込めて呟いた。そして私はそのまま眠りについた。
怜「孝太郎さん…大好きです」
ふにゃりと笑った顔で彼女は俺に言った。その笑顔に俺は咄嗟に言葉が出てこなかった。怜と声をかけた時には、彼女はもう夢の中だった。
俺は彼女の細い体を優しく抱きしめた。女性らしい細くて白い、柔らかな肌。首筋には赤い所有印が散らされている。
彼女を研究対象としてしか見ていなかった自分に思わず苦笑いを零した。まさか自分がここまで彼女に溺れているなんて。
孝太郎(俺は…君と出会えたのは運命だと思ってるんだ)
俺はすやすやと寝息を立てて眠る彼女の頬を撫でる。んっ、と彼女はくすぐったそうに身をよじる。そのちょっとした行動も全てが愛おしく思えた。
孝太郎「怜、好きだ…愛してる」
俺は聞こえていない彼女に向かって愛を囁いた。