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【DMC】バージル夢短編集

第26章 本屋 (逆ハー)



「。出かけるぞ」

2階から降りてきたバージルが不意に言った。
ワイシャツを着ているその姿はいつ見てもため息が出るほど格好いい。
黒い革の財布を開けて中身を確かめ、後ろのポケットに突っ込んだ。

「ん 行く?」

「あぁ」

ちょうどやる事もなくリビングでのんびりしていたは、ソファから立ち上がって支度をしに向かおうとした。

今日はバージルと出かける約束をしていたのだ。
ただバージルはその前に少し片付けたい事があり、その後に行く事になっていた。


唐突の誘いではなく約束をしていた雰囲気の会話。それにダンテが反応する。

「どっか行くのかよ」

「うん。本屋さん」

「俺も行く」

即答。バージルと二人きりで出かけなんて絶対駄目だ。
置いていかれると困ると思い、すぐさま立ち上がったダンテは驚くを追い越した。

「え…ダンテ、本屋だよ? いいの?」

彼はバージルとは正反対で、本があまり好きではない。
普段から読む本といえば雑誌。それも文字は読まず写真だけ見る。
そんな彼が本屋に行くだなんて。

「いい!」

慌ただしく部屋に入っていったダンテは騒がしく支度を始めた。

はバージルを見る。
彼は諦めたように肩をわずかに竦めて見せ、ソファの背もたれによりかかった。

私も支度しないと。
ダンテの部屋から聞こえる音に笑いながら自分の部屋へ向かう。
きっとまたダンテがあちこち騒ぐんだろうなあ。
最近の外出はいつも三人。そしていつもそのパターンだった。

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