第4章 3　夢か現か幻か

まるで、初めて性行為を覚えた餓鬼かと思うくらい、そのくらい私はみっともなく彼女に腰を打ち付けていた。
首筋に顔を埋めると、汗ばんだ彼女の甘い香りが私の鼻を擽って、全身で彼女を感じているこの状況に、我を忘れそうになる。

私の手を握る彼女がまた可愛くて、そっと握り返しては指先に口付けた。
思わずその細い指に舌を這わせていく。少し、びくっとして手を引こうとする彼女を遮り、更にそれにしゃぶり付いて咥内で舐め回した。
いやいやと恥ずかしがる彼女に、私は仕方なしにその手を離してやる。もう少し、味わっていたかったが、嫌がられてしまっては仕方がない。
ぬらりと光るそれを見ると、徐に彼女の隙間から見え隠れする私の亀頭に触れさせた。
彼女の手の上から、上手く当たるように誘導してやると、腰を押し付けた先で彼女の細い指が絡む。

「ぁ、ぁああ…、っ」

震える手で、でも嫌がるような様子はなく、ただただ、この行為に戸惑っているかのようだった。

「あぁ、気持ちいいよ、アンリ…。」

ぬちゃ、っと粘着性な音。甘い声、甘い香り。
そしてこの快感。
決して強くはない刺激だが、私は何度も何度も腰を打ち付ける。
彼女の小さなクリトリスが、段々とその存在感を増していて、ぷくりと膨れたそれを集中的に擦るような動きをすれば、彼女はガクガクと震えて見せた。

「っ、あぁ！あッあぁんっんんぅっ、！、！」

彼女の限界が近い。
私は、彼女の手で私の熱に触れさせているそれをより強く擦るような形に上から握らせると更に動きを激しくする。
アンリの、溢れる魔力の濃度が上がっていく。