第8章 本日の近侍※加州清光R18
清光との行為の後、清光は乱れた着物を直してくれた。
そして、そっと頬に触れる。
「お仕事出来たら呼んでね。それまで稽古場に行ってるから」
「……いってらっしゃい」
清光はそう言って立ち上がると、障子に手をかけた。
私はまだ身体に快楽の余韻が残っているせいか、頭がぼーっとしてしまっていた。
「俺、桜の役に立てるようにがんばるからさっ!また……ご褒美頂戴ね?」
「……うん」
お互いに顔を見合わせると、清光が微笑んだ。
いつものやり取りだ。
彼がご褒美をと言って、おねだりしてくる。
そして、ご褒美という名目で彼の想いを受けとめる。
加州清光。
私の初期刀で、特別な一振り。
審神者である私は、貴方一振だけを選べない。
なのに、そんな私を好きでいてくれて、ありがとう。
終