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想い~History~
第6章 〒 喧嘩。
…単なる聞き間違えだと思った。
私は歩き続ける。
「待てよ!無視すんなって!」
間違いじゃなかった。
待っていたあいつの声だった。
「◯◯!聞こえてんだろ?!」
この声は
堺の声。
私は振り向いた。
流れた涙は見えないように。
「はあっ…お前足速すぎ。」
「なんか、用事?」
思わずそっけない態度をとってしまう。
「言ったじゃん。俺、方向音痴だって。一回じゃわかんねぇよ。だからっ…」
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