第5章 第三次忍界大戦
では、洞窟にいる人の中に感知系の忍がいたのか?
いや、それならなぜ私たちが来る前に逃げなかった。ここは、私たちが入る前は木の葉の忍は誰も調べていない、と、父さんが言っていた。
私たちが来る前に逃げることが出来たはずだ。
...重傷者がいて、動けない状態なのか、
...それとも、
カチャッ
私が考え込んで、洞窟を凝視していると、後ろで動く気配を感じた。
そして、その気配は私に近づき、首筋に冷たいものが当たった。
『どういうことか...説明してもらってもよろしいですか?
サクトさん。』
私は自身の首にクナイを当てている父の部下、サクトさんを横目で見た。
「.....」
『答えてください。サクトさん。』
「無駄だ。」
私が少しドスの聞いた声を出して、サクトさんを睨み付けると、洞窟の中から、声が聞こえてきた。
そこには、敵の忍が約30名程。
ヤバイ。まだ、私一人では..この人数を相手に戦うことは出来ない。
『..どうして無駄なんですか?』
私は焦りを悟られないように、無表情でそう尋ねた。
「..だってそいつ...もう死んでるから」
『...!?』
衝撃的だった。
死んでる?サクトさんが?でも、なんで動いて...
「俺は医療忍者なんでな、死体をちょっとの間動かすのなんて対したことない。」
そこで、気づいた。そういえばカブトもそんなことしてたような...
「うちはを一人連れてこようと思ったらまさか女のガキだったとはな」
「確か名前は...ツバキ?だったか?」
『...なぜ、うちはを?』
「...血経限界」
『...なるほど、写輪眼狙いですか』
私はそこまで言うと、後ろのサクトさんを蹴り飛ばした。
ごめんなさい。サクトさん。
「なっ!」
『申し訳ないですが、あなたたちに写輪眼を渡すわけにはいきません。というか私まだ開眼してませんよ。』
「だろうな。こんなガキが開眼してるとは思ってねーよ。だから.....里に連れ帰ってモルモットにしてやるためにここにおびき寄せたんだ!!」
そう言うと、さっきからずっと喋っていた男が私に殴りかかってきた。