第12章 木ノ葉へ
次の日、買い物に行き、隠れ家に返ってきた後、イタチの元へ行こうとしているとシスイが笑顔で言ってきた。
「イタチによろしく言っておいてくれ」
『まあ、できたらね』
「...どうした?」
『?』
「いや...少し怒ってるように見えた」
シスイには本当に敵わない...
私の僅かな表情の変化にすぐに気づいてきた。
『うん...ちょっと』
「何だ?」
シスイから顔をそらすと、興味深げに顔を近づけてきた。
まあ..今からイタチと会えるというのに私が怒っているからだろう。
いつもの私ならウキウキしていつも以上に笑顔でいることだろう。
珍しいもの見たさでジッと私を見つめてくるシスイに、ため息をついた。
こうなったシスイは中々引いてくれないからな...
『.....イタチって、連絡用のカラスがいるの』
話すことにした。
「...ああ、そういえば」
『3年前に、私が、会いに行くって、言った』
「.....」
『..けど、全く連絡するなとは言ってない..!!』
「超ブーメラン」←
私が頬を膨らませて拗ねていると、シスイが真顔でそう言ってきた。
「お前、それ昨日俺に言われただろう、イタチにされて自分が拗ねるようなこと俺にするなよ」
『.....拗ねてない』
「そうかそうか、拗ねてるんだな、とりあえずイタチのところ行ってやれ、あいつもそろそろお前不足でため息ついてるだろうよ」
拗ねてないもん、と言いながらも飛雷神の印を結び始めた。
ちなみに、アズサは今回お留守番だ。
「行ってこい、ツバキ」
私の顔を見て、苦笑しながらそう言ってきたシスイに、小さく頷き、
『行ってきます』
と、一言だけ言うと、イタチの元へ飛んだ。