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愛し愛された者 [NARUTO]

第12章 木ノ葉へ


『...あれから3年か..』


時が流れるのは早いもので、あのうちは一族の事件から3年が経っていた。


前よりも伸びた黒髪を耳にかけてため息をついた。


「そろそろ帰らないとですね」


隣から覗き込むようにして私の顔を見るアズサに首を縦に振った。


この3年、アズサのお陰で有益な時間を過ごせた。


昔の私より、大分レベルアップしたと思う。


『さて...それじゃあ、とりあえずシスイの所に帰ろうか』


「怒ってないといいですけどね」


『何で?』


「...何の連絡もしてなかったじゃないですか」


呆れたようにそう言ってくるアズサに、苦笑いになる。


この3年、私は、シスイの所に1度も帰っていなかった。


近くの木に飛雷神の術式を刻んでいるから帰ることはできたんだが...


『...だって、シスイに会うと甘えちゃいそうで』


シスイは、私にとって大切な友人で、兄のような存在だ。


近くにいたらどうしても甘えてしまう。


「少しぐらいいいと思いますけど..」


『この旅は、私の精神面を強くするためのものでもあったの..帰ってシスイに甘えたら意味がないでしょ?』


「そういうものですかね?」


『そういうものよ』


そう言うと、私はアズサと共に飛雷神であの隠れ家まで飛んだ。







ーーーーーーー



『...よかった、結界にも家にも、異常はなさそうだね』


「そのようですね」


結界の中にある木まで飛んだ私達はそう言うと、家の玄関まで歩き出した。


と、同時に...



ガタッガタガタガッ!!


家の中から何やら騒々しい音が聞こえてきて、アズサと顔を見合わせる。


『一人しかいないはずなのに何でこんな騒がしいの?』


「さあ?」


首を傾げながらまた、歩みを進めようとすると、




ガチャっ



玄関の扉が開いた。



そこから顔を出したのは...




「っ...ツバキ!」



『...フフッ、久しぶり、シスイ』


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