第11章 管理人と特訓
「...俺の大切なものは、まだ残ってる」
『!...』
その言葉に顔をあげる。
真剣な表情で私の方を見ながら言うシスイに首を傾げた。
次の瞬間...
『!...』
シスイに、ギュッと力強く抱き締められた。
『...シスイ?』
「お前と会う前の俺なら、大切なものは何だ、と聞かれたら...迷わず、里や一族と答えてたんだろうな...」
『?』
「でも...今は違う...俺は、里や一族よりも...
お前が大切なんだ...ツバキ」
『...え?』
俺は、お前を守りたい..そう言って自分の額と私の額をくっつけてきたシスイに小さく声がもれた、
原作のうちはシスイは、さっき本人がそう言ったように、誰よりも一族の事を考え、誰よりも里の事を考えていた。
大切なものは一族や里...だったはずなのに
シスイの心に何か、違う感情が芽生えたのだろうか?
私が、この世界にきた..影響で...