第9章 中忍と暗部
「当たり前だろ?お前は俺に嘘はつかない、もしついたとしてもすぐに見破れる自信がある」
その言葉を聞いて、ホッと一息ついた。
良かった...信じて、もらえた..
「なあ、一つ聞いていいか?」
『ん?』
シスイは私を抱き締めたまま、聞いてきた。
「お前の万華鏡写輪眼の能力は何なんだ?」
俺のはもう知ってるんだろ?と言って腕の力を緩めて顔を覗き混んでくるシスイに、静かに頷いた。
『うん、知ってる...私の目の能力は神皇産霊(カミムスヒノ)と豊雲野(トヨクモノ)、簡単に言えば模倣と治癒』
「ほう、」
『神皇産霊(カミムスヒノ)は本物とほとんど同じものを作れて、私が念じれば消える..豊雲野(トヨクモノ)はまだよく分からない..』
「ん?じゃあ何で治癒だって分かったんだ?」
『ああ、それは、この前修行してたとき無茶して骨折したんだけ「はあ!?!?」落ち着いて』
肩をガシッと掴んで驚愕の表情を浮かべるシスイをすぐに宥める。
『まあ、それで、このままだとイタチに怒られるなー、また修行禁止になるなー、あ、そう言えば左目の能力まだ分かってなかったけど治癒とかだったらいいのに~って、考えて、試しにしてみたら治ったから』
「...、お前は..!」
プルプルと俯いて震えるシスイに私は両手をブンブン振りながら言った。
『あ、でも、万華鏡写輪眼使わなくても医療忍術で治せるから...骨折くらいなら』
「そういう問題じゃないだろ!!!」
『っ!、たっ!』
容赦なく私の頭にシスイの鉄拳が降り下ろされた。
痛い