第8章 下忍
今日は父さんも母さんも任務で帰ってこないため、サスケと二人で買い物に行き、夜ご飯を作った。
『イタチ、遅いな...』
今はサスケと二人でイタチの帰りを待っている。ご飯は三人で食べたかったから..
「兄さんまだかな?、お腹すいた...」
『...んー、先に食べとく?』
「...ううん!待っとく!」
『そっか、...じゃあ二人で待っとこうか?』
「うん!!」
サスケの頭を撫でながら微笑むと、サスケは元気な笑顔を見せながら頷いた。
しばらく待っていると、玄関の扉が開く音がした。
「あっ!!兄さん帰ってきた!」
そう言ってサスケは玄関にドタバタと音を出しながら走っていった。
そんなサスケを微笑ましく思いながら、自分も玄関に向かう。
そこには、シスイとシスイの背に背負われているイタチがいた。
『...?、イタチ、どうしたの?』
微動だにしないイタチに少し心配になりながら首を傾げ、シスイに聞く。
「あ、ああ..写輪眼の使いすぎで少し疲れたみたいだ、眠っているだけだよ」
『そう、』
何故かビクビクしながら答えるシスイを不思議に思いながら、イタチに近づいていく。
イタチの近くには、すでにサスケがいて、心配そうに兄の顔を見ている。
『..サスケ、兄さんの布団を敷いてきてくれる?』
「!、うん、わかった!」
そう言うとサスケは私とイタチの部屋に走って行ってしまった。
『..シスイ、ありがとう、ついでに部屋までイタチを運んでもらってもいい?』
イタチは恐らく私に運ばれたくはないだろう、男の子だしね..
「ああ、」
『.....』
未だにビクビクしているシスイに対して首を傾げる。
『..何をビクビクしてるの?』
「いや、...怒ってないか?」
一瞬、何を言っているのか分からなかったが、そういえば朝少し不貞腐れてしまったのを思いだし、
『いや、怒ってないよ...』
「...すまない、まさかお前が泣くとは思わなく『泣いてない』泣いてただろう」
『..あれは嘘泣きだよ、私が泣けばちょっとは焦るかなと思って』
そう、嘘泣きだ。別に泣くほど悔しかったわけでも怒ってたわけでもない..