第7章 アカデミー
まあ、それは置いといて。
『ちょっと様子見に来ただけだよ?怒ってるの?』
私はそう言うとイタチの頭を撫でた。イタチは、怒ってない。と言いながら私に抱きついてくる。
そんなイタチの様子に、イズミちゃんは驚いたように目を見開いた。
まあ、いつものイタチじゃ、こんなのあり得ないもんね。
私はイタチを撫でたまま、イズミちゃんを見て、少し微笑んだ。
『イタチの相手をしてくれてありがとね?これからもどうかうちの弟をよろしく』
「あっ、いえ、こ、こちらこそ」
イズミちゃんは丁寧に私に頭を下げて、それじゃあ、私はこれで、と言って去っていった。
『...なんかイズミちゃん。私に苦手意識持ってる?』
なんだか、避けられたような、
とりあえず、
『イタチ、もう彼女候補出来たんだね』
「そんなんじゃない。」
『だって、イタチ、モテるからよく告白されてるじゃん。でも全員に興味ないって言ってるんでしょ?』
「何で知って『風の噂で』...」
イタチは私を抱き締める力を強めた。
「そういうことしてる暇はないんだ。それに、俺は姉さんさえいればそれでいいから」
『イタチ...』
うん。私もだよ
そう言って笑いかけるとイタチも笑い返してくれた。
「そういえば、イタチ、さっきツバキあのイズミって子に妬..んぐっ!」
『シスイ..!余計なこと言わないで..!』
「...近い。」
「『そっちか』」