第3章 トリップと双子の弟
「ちょーっと待った!」
私たちの修行に行こうねという会話に母親が急に入ってきた。
『どーしたの?』
「?」
私たち双子はお互いに顔を見合わせた後に同時に首を傾げた。
「今日はちょっとママの予定に付き合ってもらっていい?」
そう言ってミコトさんはニコッと笑った。
...美人さんだ..美人さんがいる。
「どこか行くの?」
『どこ行くの?』
イタチと続けざまに母親に質問する。
「今日はママのお友達の所に一緒に行きましょ?」
『ママの』「お友達?」
私とイタチはますます首を傾げた。なぜかというと、これまでフガクさんの友達..というか部下?らしき人は家に来たことがあるがミコトさんの友達や、知り合いはほとんど来たことがなかったし、ミコトさんも会いに行こうとしなかったからだ。
『ママ友達いたんりゃね!』
「むっ、失礼ね」
私のついでてしまった本音にイタチがコクンと頷き、それを見たミコトさんは渋い顔をした。
と、いうことで私たちはミコトさんのお友達の家に行くことになった。ちなみにフガクさんは今日から長期の任務のためしばらく帰ってこない。
それを聞いたミコトさんの友達が「うちに遊びにおいで」と、行ってくれたらしい。
『どんな人かな?』
「ママのお友達だからちゅよいかもね?」
そんな会話をイタチとしながら玄関に向かう。
はあ、イタチがちゃんと強いって言えてない..可愛い
そう思っていると、「二人とも準備できた?」と、ミコトさんが聞いてくる。
私とイタチは一緒に「はーい」と返事をした。
「よし!じゃあ行こうか、二人とも手を..心配ないか」
ミコトさんは手を繋いでと言いかけたのであろう。だが、そんな心配私たち双子にとっては無用だ。
「もうちゅないでる。」
『うん、ちゅないでるよ』