第7章 鳥籠の少女
「ねえ…ミシェ、最近そわそわしてない?」
「ひゃああ!!?」
ミシェに疑いの眼を向ける。ミシェはびくりと、猫が威嚇したように、身体が震えた
「私はいつも通りですよ!?」
大きな瞳がさらに大きくなる。焦っている?
「そう?何かあるなら、私でよければ相談してね。」
「え……はい!!ありがとうございます」
うーむ。
ミシェとはまだ壁があるんだよなぁ
「ミシェさん、メアリーさんが洗濯物を干しておいて欲しいと」
「わかりました、すぐいきますね~」
ミシェは愛らしく笑って、私の部屋から出ていった 。代わりにメイフィスが私の部屋にはいってきた
「あら、メイフィス、私に何かようかしら」
「えーと……急にミアお嬢様のお顔がみたくなって……すみません」
照れくさそうに笑うメイフィス。我が家のアイドル、かわいい。あと、やっぱり天然よね。
「なんだか、嬉しい。ねえ、ミシェのことなんだけど、最近妙じゃない?」
「?……そうですか」
メイフィスは不思議そうに首を傾げた。私の勘違いかしら、いいえ……でも
もしかしたら、ミシェは何か悩み事を抱えているのかもしれない。
私には言えないことなのだろうか、ショック
私が考え込んでいる様子にメイフィスは愛でるように優しく微笑んだ
「ミアお嬢様はお優しいですね。」
「?…私は優しくなんかないわ」
「いいえ…貴女は…僕を奴隷から解放してくれたではないですか。
そして、今も、貴女はミシェさんを…ただの使用人である僕達の心配をしてくださる
僕は貴女のお側にいれてとても幸せです」
最後はどうしてか儚さを残す笑みに私は胸が締め付けられた
どうしてかしら、その意味がよくわからなかった、切ないような感覚が