第3章 いきなりの死亡フラグ
「ミアお嬢様、王太子殿下がいらっしゃいました」
ミシェがニコッと笑ったのをみて、仕方ないと私はパシンと心の中で自分を叩いた。
よし、いきますか!!
――
急いで玄関にくると、もうそこには1人の少年がいる。心が読めない無表情な少年に私はぐっと唾を飲み干した
「ごきげんよう、グリフィスト王子」
私はできるだけニコオと笑ってみせる。
ちゃんと笑えているかが不安だ。
「いきなりで、すまなかったな。」
「いいえ、大丈夫です」
「………」「………」
グリフィスト・レオポルトはあまりにも無口だ!!
怖いよ、威圧感ハンパないよ~。
「体調はどう……だろうか、君を見る限りでは元気にみえる」
いきなり、なに!?
めっちゃ怖い!!
グリフィストはただ威圧感を私にかけてくる。
゙ウソはつくなよ゙と心の声が聞こえてくる
「も、もう、すっかり良くなりましたわ。」
「そうか」
そっけない返事を返された。だが、私は見逃さなかった、今、グリフィスト様笑ったわよね!?笑ったよね!!
その笑顔はとても優しげだった。なんというか、子動物を愛するように、落ち着いている雰囲気を出す声とは逆だった
私の頬は真っ赤になって……いるみたいだ。うん。
「ぷっあははは!!」
そして、そんな王子に私は笑ってしまっていた
「っ、どうした!?まだ、体に」
グリフィスト様はおろおろしているようにみえるが、あまり顔には出ていない
「いえ、違います。グリフィスト様があまりに、未来のグリフィスト様と違って優しくて」
「未来?」
「なんでも、ありません。グリフィスト様のこと、私、もっと怖い人だと思っていて」
というと不服そうにされた気がする
「好きですよ、そのお優しい心」
と素直な感想をつけて言うと、王子は少し笑った
「ご心配をおかけしましたね、お詫びになるかわかりませんが、お茶を召し上がっていかれませんか、グリフィスト様。」
私は笑ってみせるとグリフィスト様はうなずいた
「では、いただいていくとしよう」