第2章 #1~The trigger was a letter
これはつい昨日の出来事。
「あ~…ふっざけんな、ks上司め…毛根死滅しろ」
こんばんは、わたしひろのと申します。
とある街で1人暮らしをしておりますアラサー独女です。
彼氏とはすれ違いから別れたばっかり。
最近はネットショッピングと合コンが生きがい。
あ、でも一番はアレかな。
「ただいまァ」
特に誰が迎え出るわけでもない部屋のドアを開けて靴を乱雑に脱ぎ捨て去る。
「さて、今日こそおじいちゃんが来ますように…!」
『刀剣乱舞、開始です』
今一番の楽しみ、パソコンでゲーム。
服を着替えるのもそこそこに買ってきたお惣菜をレンジに放り込み作り置きしていたダイエットスープをコンロにかける。
「遠征あと7回…まあ10分回せばイイや」
これがわたしのルーティン。
パソコンの前に座りご飯片手に刀剣男士を愛でるのが至福の一時。
明日は休みだからお酒も買っちゃったもんね…!
「いっただっきまーす」
温まったお惣菜をつまみに缶チューハイのプルタブを引く。
プシュッと良い音がした。
「ダイエットは明日から~」
なんて呑気なことをのたまう。
今日は仕事でイラッときたから良いんだ!
頑張った自分にご褒美あげたっていいじゃあないか!
「んぁー、そう言えば」
帰宅した際ポストに何通か郵便が来ていたのを思い出した。
一旦箸を置き郵便物の束を手に取る。
「あ、SISL〇Yからだ、サンプルくれるのか…明日行こう」
何通かあった見たくないもの(請求書とか)の中に、一際存在感を放つ渋い金色の封筒が紛れていた。
「何これ…しっぶいな…差出人無いけどどっかのブランドのDMか何かか?」
手近にあったハサミで中身を切らないように開封すると封筒とはまた違う良い紙質で出来た便箋が1枚だけ入っていた。