第29章 【俺様幼馴染】×【ヤキモチ】

｢…ね、私も言ったんだからさ！蒼依も好きって言ってよ。｣
｢…はぁ！？なんだよ、急に。｣
私だけ言うなんて、ずるい。

｢ねー、良いでしょ？｣
と頼む。

蒼依を見ていると、暫くして負けてくれたのか
はぁ、と溜息を零して私に言う。

｢はいはい。好きだって、｣

少しだけ不満もあったけど、まあいっか。


｢…ふふ、やった。｣

｢…んな簡単なので良いのかよ、｣
｢嬉しかったらそれで良いの！｣

すると、喜んでいる私をこっちに引き寄せて言った。


｢……何度だって言ってやるよ。そんな簡単にじゃなくて。
ちゃんと、雨衣を好きだって。俺の雨衣なんだって事。
それに、口だけじゃない、行動や態度で、ちゃんと愛してやるよ_______。｣

嬉しかった気持ちの私を、一瞬にしてドキドキさせる。
私がそんな蒼依に勝てるのは、まだまだ先のようで。